寝起き風呂で死にかけた話
事の発端は食後の一時間程のまどろみでした。
心地良い眠りにズブズブと沈んでいく意識をなんとか総動員させ、眠りから覚めた私はボーッとした頭でとりあえず風呂には入らなければならないと思い立ちました。
ついでに私はよく入浴時の友として漫画を持ち込むのですが、今回もその例に漏れずにその辺にあった漫画をチョイスし、浴室へ。
寝起きの頭で身体を簡単に洗って、浴槽にざぶん。
鼻歌を歌いながら漫画を読んで約20分。
汗もいい感じに出てきたのを確認して浴槽から上がろうとした瞬間、とんでもない吐き気ととんでもない頭痛が突如として襲いかかってきました。
とりあえず立っていられない状態だったので、床に坐りこみながらゆっくりと深呼吸を繰り返しますが、一向に収まらない。
遠のきそうになる意識を必死に抑えつけ、半狂乱になりながらもとりあえず深呼吸。
吐き気•頭痛と格闘していると段々症状が緩和してきたようなので脱衣所まで這って移動しますが、その先でまたもや吐き気がぶり返し倒れこみました。
こうしたイタチごっこを二、三回繰り返して、やっと立てるようになったので柱に掴まりながらそろそろと立ち上がり、慎重かつ雑に身体を拭いてリビングへ。
混濁した意識の中とりあえず水を一杯飲んで裸で冷たいフローリングに横たわり、症状が収まるのを待つこと15分。
すると、まるでさっきまでの吐き気と頭痛が嘘のように全快したのです。
発症の理由は何もわかりませんが、二度と食後にまどろむことはしないよう誓いました。
ちゃんちゃん。